本記事では、算数の課題分析のフレームワークをご紹介いたします!
中学受験において算数は最も重要な科目と言われていますが、苦手意識を持っているお子さんも多いのではないでしょうか。
- 「うちの子はなんでできないのかな…」
- 「どうして間違ってしまうのか…」
- 「どうやったら算数ができるようになるのかしら…」
とお悩みの保護者の方も多いことでしょう。
しかし
算数の間違いには実は4種類しかありません…!!
そして
それぞれの種類によって対策の方法は異なります…!!
これを知らずに問題集を解いていると、回り道をしている可能性が高いので要注意です。
逆にこれらを知っていれば算数の苦手克服の近道が見えるはずです!
そこで今回は、算数でお悩みの保護者の方向けに、算数の課題分析フレームワークをご紹介します!
【はじめに】課題分析のやり方
まず、「なぜ算数が苦手なのか」「何が課題なのか」を考える上では、お子さんが問題集やテストで間違えた問題を見ます!
正解した問題を見て自信をつけることも大切ですが、苦手や課題を分析するうえでは間違えた問題やわからなかった問題に目を向けることが最も重要です。
間違えた問題やわからなかった問題を見て、「なぜ間違えたのか」を分析することで、おのずと対策も見えてきます。
そして、その「なぜ間違えたのか」という理由は大きく分けると実は4種類しかないんです!
早速ご紹介します!
【間違いの4分類】課題分析フレームワーク
「なぜ間違えたのか」という理由は、大きく分類すると以下の4つになります。
- 問題の読み取り/読解のミス
- 情報整理の間違い
- 単元知識の不足・忘れ
- 計算ミス
それぞれ詳しく解説していきます。
1. 問題の読み取り / 読解のミス
これは文章題にもっと多い理由で、いわゆる「勘違い」に近いミスです。
- 急いでいて問題文を一行読み飛ばしていた
- 本来とは違う解釈をしてしまっていた
といった理由がこれに該当します。
2. 情報整理の間違い
これは文章題や図形の問題に多い間違いです。
- 図を書くときに記入する数字を間違えた
- 文章中の条件を一つ図に記入し忘れていた
- 文章題を式に書き換えられていない
などの理由がこれに該当します。
3. 単元知識の不足・忘れ
問題を見ても全くわからない時はこれが原因であることが多いです。
- 絶対使わないと解けない公式・定理を知らない
- 定番問題の方針を忘れている
などが、これに該当します。
4. 計算ミス
これは言わずもがな、文字通り「計算ミス」です。
- 急いで解いたせいで計算を間違えた
- ひっ算を書かずに暗算でやったら間違えた
などの理由はこの計算ミスです。
以上が課題分析フレームワークでした。
お子さんの間違えた問題をみると、その原因は上記の4つのいずれかに当てはまるはずです。
特に当てはまる問題が多かった原因が、現時点での算数の課題と言えます。
もちろん、すべての間違いが同じ理由であることはないと思うので、特にどの理由に当てはまるものが多いかをぜひ分析してみましょう。
【対策】分類ごとの特徴とやること
さて、間違った問題の理由は大きく分けると4つに分かれますが、打つべき対策はそれぞれ異なります。
対策の種類は以下の通りです。
- 読解の対策
問題数を減らす・時間制限を設けない・一緒に文章を読む - 情報整理の対策
問題の難易度を下げる - 単元知識の対策
インプットをやり直す - 計算ミスの対策
問題数を減らす・時間制限を設けない・計算専門のトレーニング
それぞれ詳しく解説していきます。
1. 読解の対策
問題の読み取り/読解のミスに関しては、裏を返せば「問題の読み取りさえ間違わなければ解ける状態に仕上がっている」ということです。
ですから、まずは“スピード”以上に“正確さ”を重視した問題演習に変えてみましょう。
具体的には
- 「問題数を減らす」
- 「時間制限を設けない」
といった対策で、1問1問を丁寧に読み解くクセをつけられるような環境をつくりましょう。
また、保護者の方に余裕があれば、文章を一緒にひとつづつ読んで、文章の意味や条件を丁寧に確認していく作業をやってもいいでしょう。
いずれにせよ、“スピード”以上に“正確さ”を意識できる環境をつくることが最も有効な対策です!
2. 情報整理の対策
情報整理の間違いが多い場合、扱っている問題の難易度があっていない可能性が高いです。
具体的には
- 問題の条件/情報の数が多い
- 図や表を複数個書かないと解けない
など、現時点での情報処理能力を超えた問題である場合、情報処理での間違いが多くなってしまいます。
ですので、まずは出てくる条件/情報が少ない問題や、図や表を一つ書けば正解にたどり着ける問題を扱って、情報処理のトレーニングを行いましょう!
3. 単元知識の対策
単元知識の不足・忘れが間違いの理由である場合、当たり前のようですがもう一度知識のインプットからやり直しましょう。
やり方としては
単元の解説ページを読む → その知識を使う基礎問題を解く
をセットで行うと単元知識の定着に効果的です。
もちろん、一度ですべてを完璧に覚えるのは不可能ですから、少しずつ知識を薄塗りにしていき、もし忘れてしまったときは再度インプットをすれば問題ありません。
「忘れる・思い出す」を繰り返していく中で知識は定着していくものなので、焦らずに粘り強く取り組みましょう!
4. 計算ミスの対策
計算ミスに関しても読解と同様、裏を返せば「計算ミスさえなければ解ける状態に仕上がっている」ということですので
“スピード”以上に “正確さ”を重視した問題演習に変えるのが有効です。
具体的には
- 問題数を減らす
- 時間制限を設けない
- 広めに計算スペースを設ける
といった方法の演習に切り替えるのがおすすめです。
また、計算に関しては計算だけに的を絞ったトレーニングが可能ですので、1日数問でも結構ですから計算問題集を時間を計って取り組むのも、おすすめの対策の一つです!
ただ、計算ミスに関しては人間である以上ゼロにはできません。また個人差こそありますが、成長に従って計算能力はおのずと上がっていきますから、神経質になりすぎる必要はありません。
【まとめ】課題分析フレームワークと対策
本記事では算数の課題分析フレームワークとその対策をご紹介しました。
算数の間違いは
- 問題の読み取り / 読解のミス
- 情報整理の間違い
- 単元知識の不足・忘れ
- 計算ミス
の4つに分類でき、特に当てはまるものの多い項目が、現時点での算数の課題です。
それぞれの対策方法は
- 読解の対策
問題数を減らす・時間制限を設けない・一緒に文章を読む - 情報整理の対策
問題の難易度を下げる - 単元知識の対策
インプットをやり直す - 計算ミスの対策
問題数を減らす・時間制限を設けない・計算専門のトレーニング
といったように項目ごとに異なります。
間違えた問題やできなかった問題に目を向け、じっくり向き合うは、お子さんにとっても保護者の方にとっても、簡単なことではありません。
とはいえ、課題を克服するうえでは避けては通れない道です!
一部でも結構ですので、ぜひ今回ご紹介した課題分析フレームワークをご活用いただければ幸いです!
最後までご覧いただきありがとうございます。
皆様の中学受験がステキな経験になりますように。